シンガポールがイギリスの植民地だった時代に、商業の中心として繁栄したシンガポール川。「クラーク・キー」は、その頃に使われていた倉庫街の跡地が再開発されたエリアの一部です。
あらゆるジャンルのレストランやカフェが軒を連ね、おしゃれなショップも充実。夜はリバーサイドの建物がカラフルな光に照らされ、1日を通してさまざまな表情を楽しめます。MRTのクラーク・キー駅(NE5)からすぐというアクセスの至便性もあり、地元の人からツーリストまで多くの人で賑わうエリアです。
シンガポール川沿いには、ほかにも「ボート・キー」や「ロバートソン・キー」というエリアもあり、それぞれ趣が異なります。マリーナ湾に一番近い場所にある「ボート・キー」は、近代的な高層ビルを間近に感じられる都会的なエリア。「クラーク・キー」の上流にある「ロバートソン・キー」は、比較的シックな雰囲気で、カフェ巡りや散策がゆっくりと楽しめます。
シンガポール川両岸に物資を格納する倉庫が並び、バムボート(海洋荷船)が往来していたという植民地時代。そんな歴史を今に伝えるのが、伝統的なバムボートで巡る「クラーク・キー・リバークルーズ」です。
40分のボートライドでは、超高層ビルが建ち並ぶセントラルビジネス地区やマーライオン公園といった名所など、シンガポールならではの景観を川から眺めることができます。夕焼けや夜景が見られる時間帯も人気です。
クラーク・キー桟橋から、約1時間毎に出港しているので気軽に楽しめるのも魅力。陸からとは違う風景と共に、シンガポールを別の角度から感じてみましょう。
多様な民族が共存しているシンガポールの歴史や文化的なルーツを学ぶことができる、「アジア文明博物館」。東南アジアで唯一、アジアの芸術的遺産や時代を超えて受け継がれるシンガポールの文化を専門とする博物館として1993年に設立し、2003年に現在のリバーサイドの建物に移転しました。
2015年には新しいギャラリーが増え、現在は11項目のギャラリーが常設。中国や東南アジア、南アジア、西アジアといった多数の国の工芸品が約1,300点も展示されています。世界の貿易拠点としての歴史を示す「交易と文化の交流」ギャラリーでは、シンガポールをより深く知ることができるはずです。
名称|アジア文明博物館(Asian Civilisations Museum)
営業時間|土~木曜 10:00~19:00、金曜日 10:00~21:00
アクセス|MRTラッフルズ・プレイス駅から徒歩約5分
©︎TK Kurikawa / Shutterstock.com
クラーク・キー駅直結の「クラーク・キー・セントラル」は、地元の人にも人気の大型ショッピングモール。日本企業のパルコの100%子会社であるパルコシンガポール社によって手掛けられ、2007年1月に開業しました。
若者向けのファッションブティックや雑貨店、日本の飲食店や衣料品店も多く出店。シンガポールならではの室内のホーカーセンター(屋台)もあるので、手軽に食べたいときにも便利です。
名称|クラーク・キー・セントラル(Clarke Quay Central)
営業時間|11:00〜22:00
アクセス|MRTクラーク・キー駅直結
クラーク・キーから徒歩でアクセスできる、熱帯植物に囲まれた公園「フォート・カニング・パーク」。植民地になる以前は、王族が住む地として立ち入りが禁止されていたことから、“禁断の丘”と呼ばれていたといいます。
18haの広大な敷地内には、工芸品が展示されている博物館や屋外コンサートが楽しめる芝生エリア、整備された庭園などさまざまな見所が点在。19世紀の要塞の遺構や戦時中の地下施設「バトル・ボックス」、英植民地時代の面影を残す建築物やモニュメントなど、シンガポールの歴史を物語るスポットもあり、歴史と自然、文化などさまざまな魅力を感じることができます。
名称|フォート・カニング・パーク(Fort Canning Park)
営業時間|終日
アクセス|MRTフォート・カニング駅から徒歩約1分
クラーク・キーの中心部にある、絶叫アトラクション「GX-5 エクストリーム・スウィング」。時速120kmで40mを急降下するというバンジージャンプ型のアトラクションです。まったく異なる視点からシンガポールの街並みを楽しめるかも!? 夜のライトアップの時間帯もおすすめです。
名称|GX-5 エクストリーム・スウィング(GX-5 Extreme Swing)
営業時間|16:30〜23:30
アクセス|MRTクラーク・キー駅から徒歩約5分
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カニをチリソースで炒めたシンガポールの名物料理「チリクラブ」の有名店。屋外テラス席からはシンガポール川の景色も楽しめます。「チリクラブ」のほかにも、スパイスの効いた「ペッパークラブ」もチェックしておきたい人気メニューの1つです。
名称|ジャンボシーフード・リバーサイドポイント(Jumbo Seafood Riverside Point)
営業時間|11:30〜23:00
ウェブ| https://www.jumboseafood.com.sg
ミシュランガイドが“価格以上の満足感が得られる料理”を紹介する、「ビブグルマン」常連の人気店。コショウなどのスパイスや漢方、にんにくを合わせた風味豊かな豚スペアリブスープ「バクテー」が有名です。カジュアルながら質の高いローカルグルメを探している人におすすめ。
名称|ソンファ バクテー 11 ニュー ブリッジ ロード(Song Fa Bak Kut Teh 11 New Bridge Road)
営業時間|10:00〜21:15
ウェブ|https://www.songfa.com.sg
4. カフェ・イグアナ|メキシカン
メキシコ料理の老舗で、地元の人からも愛される「カフェ・イグアナ」。ワカモレやブリトーといったメキシカンの定番料理やフィンガーフードが手軽に味わえます。リバーサイドの席はロマンチックな雰囲気があり、夕涼みにもぴったり。
名称|カフェ・イグアナ(Café Iguana)
営業時間|月~木曜日 17:00〜23:00、金・土曜日・祝前日 12:00〜0:00、土曜日・祝日 12:00〜23:00
ウェブ| http://www.cafeiguana.com
シンガポールナンバーワンとの呼び声高いナイトクラブ「ズーク」。ハウスやEDM系のジャンルが好きな人におすすめです。クラブのほかに「キャピタル」や「レッドテールバー」といったバーエリアも併設されているので、その日の気分で好みのナイトシーンの過ごし方を選べます。
名称|ズーク(Zouk Singapore)
営業時間|水・金曜日 22:00〜3:00、金曜日(各月の3週・4週目) 22:00〜:400、祝前日 22:00〜4:00
ウェブ|https://zoukclub.com
ゲームとライブを楽しみながら飲食もできるというコンセプトで展開する「レベルアップ」。80~90年代を彷彿とさせるゲーム機やビリヤード、卓球台もあります。大人世代が懐かしさを感じるようなカジュアルな雰囲気が人気。
名称|レベルアップ(Level Up)
営業時間|日〜木曜日 17:00〜1:00、金・土曜日・祝前日 17:00〜3:00
ウェブ|https://1-levelup.com
クラーク・キー駅の700mの立地にある「ホリデイ・イン エクスプレス シンガポール クラーク・キー」。観光やショッピングにも便利で、無料の朝食ビュッフェも好評です。屋上にはインフィニティープールも完備。
クラーク・キー駅やシンガポール川、「ボート・キー」まで徒歩5分という便利なロケーションにある「イビス バジェット シンガポール クラーク・キー」。シンプル&清潔な客室でリーズナブルな料金帯も嬉しいポイントです。
クラーク・キー駅から200mというアクセス至便な「パークレジスシンガポール」。リゾート感のある雰囲気で、カスケード状の滝がある屋外プールも完備しています。24時間営業のジムやコインランドリーなど、館内設備も充実。
シンガポール川の近く、ビジネス地区のハブロックロードに面した「ミラマー シンガポール ホテル」。16階建て全346部屋を有し、館内にはレストランやバー、スパ&ウェルネスセンターを完備しています。明るく清潔感のある客室が評判。
クラーク・キーでの半日~1日の過ごし方のモデルプランをご紹介。訪れる時の参考にしてみてください!
午前中:朝の涼しい時間帯に川沿いを散策、その後はショッピングモールでお買い物
12:00:「ジャンボシーフード・リバーサイドポイント」でシンガポールの名物料理「チリクラブ」を堪能
14:00:「アジア文明博物館」へ。シンガポールの文化的なルーツに触れることで、より興味がわいてくるはずです。
16:00:夕方「フォート・カニング・パーク」で都会のオアシスを満喫
18:00:「リバークルーズ」へ。40分の船旅で夕焼けや夜景のチャンス
19:00:「ソンファ バクテー 11 ニュー ブリッジ ロード店」でローカルグルメに舌鼓
21:00:「レベルアップ」でゲーム&ライブを楽しみながら食後の一杯を
シンガポールはかなり暑くなる日が多いため、日中は博物館など屋内のスポット、夕方以降から外でのアクティビティを楽しんだりテラスで食事をするのがおすすめです。
室内はエアコンで冷えていることもあるので、カーディガンなど羽織るものを持っておきましょう。熱中症対策として、こまめな水分補給も忘れずに。ちなみにシンガポールでは水道水を飲むことができますよ。
高級ホテルのラウンジやレストランではドレスコードを設けている場所もあるので、カジュアル以外の服装も用意しておくと安心です。
公共トイレは基本的に清潔ですが、駅構内は有料のところもあるので注意しましょう。基本的に治安のいいエリアが多いですが、混雑する場所ではスリに気をつけてくださいね。
地元の人からツーリストまで多くの人で賑わう「クラーク・キー」は、シンガポールのリバーサイドを満喫するなら外せないエリアの1つです。日中と夜で多彩な表情を楽しめるので、1日を通してその魅力に触れてみてください。